東証REIT指数を活用して毎月分配を実現|FIREを現実的に近づける投資術

毎月分配金が届く喜び──私が東証REIT指数を選んだ理由

私は東証REIT指数に連動するETFを3本組み合わせることで、毎月分配金を得られる仕組みを作っています。
この方法を始めたきっかけは、配当金を通じてFIREへの進捗を「実感できる形」にしたかったからです。
今回はその仕組みと、実際に運用して感じたことをお話しします。

東証REIT指数とは

東証REIT指数は、日本の不動産投資信託(J-REIT)の全体動向を示す代表的な指数です。
上場しているREITの時価総額を基に算出されており、日本の不動産市場の動きを把握する指標として広く利用されています。
REITとはReal Estate Investment Trustの略で、投資家から集めた資金で不動産を運用し、その賃料収入や売却益を分配する仕組みです。
個人投資家でも少額で不動産に間接投資できる点が特徴です。

東証REIT指数の詳細は、日本取引所グループ(JPX)の公式サイトをご参照ください。

3つのETFを組み合わせて毎月分配を得る仕組み

私が保有しているのは、東証REIT指数に連動する3本のETFです。
1343(NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信)
1488(iFreeETF 東証REIT指数)
2556(One ETF 東証REIT指数)

3本を均等に保有するのは、分配月がずれているからです。
決算月と実際の分配月をまとめると、次のようになります。

銘柄決算月分配月
14883月・6月・9月・12月1月・4月・7月・10月
25561月・4月・7月・10月2月・5月・8月・11月
13432月・5月・8月・11月3月・6月・9月・12月


つまり3本を組み合わせることで、1年を通じて毎月分配金を受け取れる仕組みが完成します。

FIREを目指すうえで、精神的なモチベーションを維持することは非常に重要です。
配当や分配金が毎月入ることで、投資を継続する楽しさと実感が生まれます。

投資して感じたメリット

実際にこの仕組みを始めて感じたのは、「数字が見える安心感」でした。
家計簿アプリ(マネーフォワードME)に分配金が入金されるたび、収入として記録されます。
高配当ETFの多くは米国株中心で、ドル建て収入のため家計簿に反映されないこともあります。
しかしJ-REITは日本円で分配されるため、家計簿上でも収入として可視化されます。
この「見える化」によって、投資が日常生活の一部として根付いていきました。

分配金が支払われるタイミングもそれぞれ異なり、例えば今年は以下のように受け取りました。

銘柄実際に受け取った日
14881月10日・4月11日・7月11日
25562月14日・5月16日・8月15日
13433月21日・6月18日・9月18日

このように、毎月どこかで分配金が届くという流れが自然と出来上がります。
投資は続けることが一番難しく、一番大切です。
毎月分配金が入るという仕組みは、モチベーション維持だけでなく、長期投資を続けるための心理的な支えにもなります。

FIREとの関係

分配金でFIREまでの進捗を“見える化”

FIREを目指すうえで、私にとって分配金は「収入」ではなく進捗を測る物差しです。
毎月の分配金がどれだけ経済的自由に近づいているかを教えてくれる。
数字で言えば、いわばFIREまでの距離計のような存在です。

私は投資を「数字のゲーム」ではなく、「将来の収入を買う行為」だと考えています。
将来の安心を、いまの自分が少しずつ前払いしているような感覚です。
保有資産の評価額よりも、そこから得られるキャッシュフローの安定性に重きを置いています。
分配金や配当金が生活の中で記録されていくことで、“お金が働いている”という実感が、確かな安心感へと変わっていきました。

私は「ハイトン」という配当管理アプリを使い、配当金の推移を確認しています。
このアプリは証券口座と連携し、年間配当金と月平均配当額を自動で算出してくれます。
自分で集計する必要がなく、今の平均的な不労所得をリアルタイムで把握できるため、
FIREが「いつか叶う夢」ではなく、「進行中の現実」として感じられるようになりました。

投資とブログ収益、二つのキャッシュフロー

FIREを考える上では、将来の支出も意識しています。
年齢を重ねるにつれて医療費や生活支援のコストは増えるかもしれません。
実際、今のところ両親は車に乗れていますが、自転車や徒歩で通える病院やスーパーを選ぶなど、将来を見据えた行動を取っています。
その姿を見て、自分もいずれ同じ段階を迎えると感じるようになりました。

かつての私は、「配当金だけで生活費をすべて賄う」ことを最終目標にしていました。
それに加え、毎月の生活支出にプラスして一定額を再投資できる状態を目指していました。
FIRE後でもキャッシュフローが増え続ける状態を作れれば、将来への不安が減り、より安心して日々を過ごせると考えています。

しかし、ブログ運営を通じて「事業所得」という新たな柱を意識し始めた今、その考え方にも変化が生まれています。
現在の私にとって、ブログからの収入は
・FIRE前ではFIRE達成を加速させる装置
・FIRE後では生活を安定させる資産所得とは別の収入源
・同時に社会的つながり(社会資本)や自己成長(人的資本)を育てる手段
でもあります。

こうした認識の変化を経て、今ではFIREを「働かないこと」とは考えていません。
むしろ、投資と事業収入を掛け合わせて、経済的な独立と精神的な充実の両立を目指す段階にいます。
FIRE後も、国内外の高配当ETFを軸に据えた運用方針は変えず、資産の内訳や投資比率を自分のペースで見直していくつもりです。
また、医療や介護といった将来的な想定外支出にも備えられるよう、配当の一部を防衛資金として積み立てていく予定です。

FIREの本質は「より豊かに生きる自由」

FIREという言葉は完全リタイアを連想させますが、私が目指すのは“働かなくてもいいけれど、働きたいと思えば働ける状態”です。
そしてその先にあるのは、「収入のために働く」ではなく、「より豊かに生きる」ために働ける状態です。

分配金は数字としての安心を、ブログは人生の広がりと新しい学びをもたらしてくれる。
この2つがあることで、お金の不安がない状態だけでなく、心の余裕を持って生きられる時間も増えていく。

FIREを達成した先には、穏やかな朝にコーヒーを淹れ、好きな時間に文章を書き、
時には人と語り合い、時には静かな時間に身を置く。
そんな「自分のペースで生きる生活」を描いています。
それが、今の私にとってのFIREのかたちです。

私にとってFIREのゴールは、経済的な数字ではなく、
「お金の心配をせずに、自分のペースで生きていける状態」です。

私の投資方針はこちら

まとめ

・ハイトンで配当金の平均額を自動算出し、FIREまでの進捗を可視化
・過去の目標は「配当金だけで生活+再投資を続ける」仕組みづくり
・現在は「投資+事業所得」で安定と成長の両立を目指す
・ブログ収益=FIRE前の加速装置/FIRE後の安定装置/人生を豊かにする手段
・FIREとは「働かない自由」ではなく、「より豊かに生きる自由」
・将来支出に備えて、防衛資金を積み立てていく方針

※本記事は、特定のアプリやサービスの利用を推奨するものではありません。
投資判断はご自身の責任で行ってください。

おすすめの記事